・・・インナーチャイルドとは・・・

子供の心の成長が十分に受け入れられず、なんらかの原因で抑えられ、感情面、特に怒り、傷ついた心が押さえつけられて育った時、「怒りや傷ついた子供心」(傷ついた過去なる内なる子供)を抱えた大人の中に潜む子供心です。

この子供心はその人の大人としての行動を抑圧し、汚染しています。

それは人間の精神的な苦痛の元なのです。

インナーチャイルドを癒して、愛を与え、安心を与え、再成長させることで、初めてワンダーチャイルド(ワクワクする楽しい子供心、インナーチャイルドの逆)を自分の中に抱くことができ、愛と希望に満ちた幸せな大人としての生活を目指していくことができるのです。


     以下に、傷ついたインナーチャイルドが引き起こす精神的行動パターンを挙げてみました。

@共依存

自分の価値観を相手に投影してしまうため、相手のことが気になってしょうがない。周りが気になってしょうがない。自己のアイデンティティが確立していないために起きる自己投影です。

子供は、自分の感情と思考を区別するために援助を必要とします。家庭環境が暴力的(心理的、肉体的、性的)であった場合、子供は自己の内部から自尊心を育む能力を失ってしまいます

共依存的行動は、幼い時の欲求が満たされず、そのために自分が誰なのかわからなくなってしまっていることを示しています。

A犯罪行動

この世の暴力と虐待は、傷ついたインナーチャイルドによってなされているのです。
人間に危害を加える犯罪行動は、子供時代の暴行、虐待、その暴行についての未解決の深い悲しみの結果です。
特に、身体的虐待、性的虐待、過酷な心理的暴力を、受けた無力な子供は、大人になって犯罪者になる確率が高いです。
ほとんどの犯罪ルーツは子供時代にあります。虐待ばかりではなく、両親の過度な放任、甘やかしによって、アイデンティティが確立しないため、自分は特別な存在に扱われるのが当然で、それ以外は許せないと思い込むようになります。
彼らには自己の責任感はなく、自分に起きる問題は常に周りのせいだと思いこんでいます。

B自己愛的障害

すべての子供は無条件に愛される必要があります。人はみな自分を発見する前は母親と二人で一人、「我々」であり、真面目に扱われ、全ての面で愛され受け入れられていることを知る必要があります。そして養育者の愛に頼ってよいのだという保証が必要です。
これらは健康な自己愛的な欲求です。これらが満たされないと「自分らしさ」の感覚が育ちません。  
自己愛が満たされないインナーチャイルドは、愛されることや注目されること、同情されることへの貪欲な欲求で、大人になった自分を汚染します。いくら愛情をもらっても満足しないと言う状態で、対人関係に問題をきたします
自己愛が欠如したアダルトチャイルドの欲求は決して満たされません。また、子供はいつも親の存在を必要としていて、それは自然の姿です。子供の欲求は依存欲求といい、満たされることを他人に依存しているのです。
自己愛が欠乏しているアダルトチャイルドたちの要求はさまざまな姿で現れます。(以下)

※人間関係において次々と失望する。
※自分の要求を満たしてくれる完全な恋人をいつも追い求める。
※熱狂的傾向がある。(何かに溺れることで、精神の穴を埋めようとするため。例えば性行為や恋愛など)
※自分の価値を物や金に見出す。
※いつも周りからの賞賛が欲しいため、俳優や運動家などの演技者になる傾向がある。
※自分の自己愛的要求を満たすために、自分の子供から、愛情や特別な賞賛を得ようとする。


C信頼問題

養育者が信頼できないと、子供達は疑い深くないます。常に自分をガードし、周りをコントロールしなくてはならなくなります。コントロール狂全てを自分の思い通りにコントロールしなければ気がすまない中毒症状になるのです。

何もかも管理したがり、他人が信じられないコントロール狂は人間関係に当然問題を起こします。
信頼障害を持つ人は、二極分化します。極端に自己コントロール捨てて、騙されやすく、またそれに執着するため、悉く自尊心を失ってしまいます。また、反対に、自閉的引きこもり状態になり、防御の壁を作ります。
人を信用することを学ばなかった人は、激しい感情と親密さ、脅迫観念と慈愛、コントロールすることと守ることの区別ができません。
人生の最初の発達課題は基本的信頼感の確立です。この基本的信頼感は深い統合的な感情です。他人を信頼することを学び、自分自身信頼することを学び、初めて自分のパワー、知覚、判断、感情、欲望を信頼することができます
もし、養育者が首尾一貫していて、自分自身を信頼しているなら、その子供は養育者を信用し、自分を信頼することを学ぶはずです。


                以下簡単に挙げていきます。


D行動化・内向化

※自分が受けた暴力を他人に対して再現する。
※したことがないと公言したことを、子供の前で言ったりしたりする。
※自発的年齢退行を起こす(癇癪を起こすなど)
※理屈に合わない反抗をする。
※理想化した育児ルールに従う。

E魔術的思い込み

※お金さえあれば何とかなる。
※恋人に捨てられたら生きて行けない。
※卒業証明や学位があればもっと良くなると思う。
※一生懸命やろうとすれば報われると勘違いしている。
※待つこと、は良い結果をもたらしてくれると思い込んでいる。

F親交の機能障害

Gしつけられていない行動


H中毒・強迫行動

I思考歪曲

J空虚(無気力・抑うつ)


以上のような症状に、思い当たることはありませんか? 
傷ついたインナーチャイルドを癒してあげることで解決していける症状であり、あなたのインナーチャイルドがなんらかの合図を送っていることに気づくことができるかもしれません。